作業療法士の資格・試験の傾向と対策
(社)日本作業療法士協会
〒111-0042 東京都台東区寿1-5-9
資格と仕事内容
作業療法士は、理学療法士と同様に、医師の指示のもとに、身体や精神に障害がある人に対してその機能回復を図ることを目的としている。
理学療法士との相違点は、理学療法士が基本的動作や運動能力の回復を目的としているのに対し、作業療法士は主に障害者の応用的動作能力や社会的適応能力の回復を図ることを目的にしている点である。
作業療法(=Occupational Therapy:OT)とは、「身体や精神に障害のある人、またはそれが予測される人に対して、主体的な活動の獲得を図るため、諸機能の回復・維持および開発を促す作業活動を用いて行う治療・指導・援助を行うこと」と定義されている。
作業療法士は国家資格で、1965年に制定された「理学療法士及び作業療法士法」によって制度化され、1966年以降、年1回試験が実施されている。
職場
作業療法士は、医療機関(一般総合病院・精神病院・リハビリテーションセンターなど)が主な職場だが、そのほかにも保健福祉関係機関(肢体不自由者のための施設、療護施設・身体障害者更生施設など)で働いている。
しかし、そうした心身の障害者に対する治療や援助のみならず、地域での高齢者に対する機能回復維持訓練も注目されている。
特に、いわゆる寝たきり老人等の減少をめざしていることから、介護老人福祉施設、介護老人保健施設などでもリハビリを行ったり、個人の家庭内での寝たきり老人のリハビリを、訪問看護サービスなどで行うなど、日常動作の機能回復を図る作業療法士は今後ますます必要とされる傾向にある。
現在、約2万6100人が作業療法士の資格を取得している。
これは1991年の時点と比較すると3倍以上に増加しているが、高齢社会の到来で、絶対数はまだまだ不足の状態だ。

試験内容
作業療法士は、国家資格であり国家試験に合格しなくてはならない。
作業療法士を養成している学校・養成所は全国で約150校あり、国家試験受験者はこうした学校で学んだ者である。
これらの学校・養成所の修業年数は3年以上で、基礎作業療法学など93単位の履修が、国家試験受験の必要条件となる。
養成所によって3年制と4年制があるので、自分にあったところをよく調べてから選びたい。
2004年の試験をみてみると、受験者数3469人のうち合格者は3313人で、合格率はり5.5%。
学校できちんと学んでおけば、ほとんどの人が合格できる。
受験資格は、次のとおり。
(1)高等学校卒業者で、文部科学大臣指定の学校、または厚生労働大臣指定の養成施設で、3年以上作業療法の知識および技能を修得した者
(2)理学療法士で、文部科学大臣指定の学校または厚生労働大臣指定の養成所で、2年以上作業療法の知識および技能を修得した者
(3)外国で作業療法に関する学校を卒業、または免許を取得したもので、(1)(2)と同等以上の知識および技能を有すると厚生労働大臣が認定した者
試験科目は、次のとおり。
一般問題=(1)解剖学、(2)生理学、(3)運動学、(4)病理学概論、(5)臨床心理学、(6)リハビリテーション医学(リハビリテーション概論を含む)、(7)臨床医学大要(人間発達学を含む)、(8)作業療法、の8科目
実地問題=(1)運動学、(2)臨床心理学、(3)臨床医学大要(人間発達学を含む)、(4)リハビリテーション医学、(5)作業療法
また、視覚障害者に対しては、弱視用試験による受験が認められている。
試験は、五肢択一のマークシート方式で、共通問題(理学療法士と共通の問題)100問、専門問題100問が出題される。
国家試験に合格すると、各都道府県知事を経由して厚生労働大臣に免許申請書を提出する。
そうすることによって作業療法士名簿に登録され、作業療法士として働≪ことになる。
給与は個々の施設によるが、短大卒の常勤職だと、基本給17万から20万円(理学療法士も同様)ぐらいのようだ。
試験スケジュール
●申込期間 − 例年1月上旬〜中旬
●試験日 − 筆記:毎年3月
口述・実技:毎年3月
●試験地 − 筆記:全国8会場(北海道、宮城、東京、愛知、大阪、香川、福岡、沖縄)
●合格発表日 − 毎年4月
●受験料 − 10,100円
●受験手続き − 試験地を管轄する地方厚生局又は地方厚生局に必要書類を提出
●必要書頬 − 受験願書/写真1枚/返信用封筒/受験資格を証明する書類(修業証明書または修業見込み証明書)
●問い合わせ先 − 厚生労働省医政局医事課試験免許室
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