社会福祉主事(任用資格)の資格・試験の傾向と対策
資格と仕事内容
社会福祉主事は、「福祉6法」(生活保護法、児童福祉法、母子・寡婦福祉法、知的障害者福祉法、老人福祉法、身体障害者福祉法)に基づいて、各種行政機関や福祉施設等で、保護・援助を必要とする人のために相談・指導・援助の業務を行う。
社会福祉主事は、「任用資格」である。
任用資格とは、公務員として公的機関に勤め、その資格と関連の深い部署に配属されてはじめて、その効力が発揮されるものである。
つまり、社会福祉主事の資格を得た(大学や養成学校等において資格に必要な科目を履修した)としても、公務員となり、さらに関連の部署につかなくてはならない、という資格なのである。
しかし最近では、民間の福祉施設でも、職員採用のさいに「福祉に関する知識を有する」という基準として認識されはじめている。
「任用資格」は、ほかの国家資格や認定資格と違い、試験等を受け、その合否によって得るものではなく、大学・短期大学、専門学校などで指定された科目を履修したかどうかで決められる。
つまり、社会福祉主事は、ほかの福祉資格である「社会福祉士」「介護福祉士」などとは、性格が大きく異なることになる。
現在、福祉関連の任用資格には、児童福祉司、児童指導員、児童厚生員、母子指導員などがあり、各種福祉事務所や相談所などで活躍している。
職場
社会福祉主事は、公務員でないとその本領を発揮することができないために、基本的に勤務先は公的機関だ。
そのため福祉の総合的窓口である社会福祉事務所が、職場の中心になる。
社会福祉事務所で働いている社会福祉主事は、一般的にケースワーカーと呼ばれ、1人の社会福祉主事が60〜80件の保護世帯を担当している。
ケースワーカーの仕事は、まず援助を希望する人の話を開くことから始まる。
そのうえで、その人に対して適用可能な制度の説明をし、その制度を利用した場合の見通しや負担などについても併せて話をする。
さらに具体的に介護やヘルパーの団体やボランティアを紹介することも重要な仕事の1つだ。
社会福祉事務所の社会福祉主事は、福祉を必要としている人と国・地域との橋渡し的存在である。
援助を求める人はそれぞれ個別の事情を抱えており、それだけに個々のケースに対する柔軟な対応が必要とされる。
また、最近では福祉施設における、基本的には資格を必要としない指導員(職業指導員など)の求人の際に、社会福祉主事(資格)を有している人が望ましいとされる場合もある。
資格取得の方法
社会福祉主事の資格を取得するには、大学、短期大学、専門学校などで、厚生労働大臣指定の32科目のうち3科目以上を履修して卒業しなくてはならない。
32の指定科目とは、以下のとおり。
社会福祉概論、社会福祉事業史、社会福祉事業方法論、社会福祉調査統計、社会福祉施設経営論、社会福祉行政、公的扶助論、児童福祉論、保育理論、身体障害者福祉論、知的障害者福祉論、老人福祉論、医療社会事業論、地域福祉論、協同組合論、法律学、経済学、心理学、社会学、社会政策、経済政策、社会保障論、教育学、刑事政策、犯罪学、倫理学、生理衛生学、公衆衛生学、精神衛生学、医学知識、看護学、栄養学。
こうした科目の多くは、社会福祉関連の課程がある大学、短期大学、専門学校でないと履修できないが、経済学、心理学、社会学、倫理学など、一般大学などでも履修可能な科目もある。
法的には3科目以上履修すればいいため、こうした一般大学等で修取できる科目を履修して、卒業後に公務員となり、社会福祉主事として、福祉関係の職場で働いている人もいる。
ただし、こうした人たちは3科目しか履修していないため、福祉職についたあとに、認定された講習会などで再教育を受けなければならないという場合もある。
福祉系の大学・短期大学、専門学校等では、一般科目のほかに専門科目として、社会福祉に関する基本知識、さらに実習・演習を通じて、専門知識や技術を身につけることになる。
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