身体に障害のある児童の施設
肢体不自由児施設
肢体不自由児施設は、上肢、下肢または体幹の機能などに障害のある児童に対して、医学的治療や訓練、生活指導などを行う施設である。
入所児童が、将来的に独立自活するのに必要な医療的ケアを施すとともに、機能訓練教育、生活指導、職業指導を行っている。
これらの施設のなかには、一般病棟のほかに重度の肢体不自由児を処遇するための重度病棟、通園部門、母子入園部門を併設するところもある。
これらの肢体不自由児には、医師、看護師が保健医療ケアを担当し、身体や作業面などの機能回復訓練をリハビリテーションの専門家である理学療法士・作業療法士が行っている。
また、職業指導や生活指導には保育士や児童指導員があたるが、特別な技能を要する職業指導の場合には、別に職業指導員をおいている施設もある。
これら直接児童のケアにあたる専門職員のほかにも、調理員、栄養士、事務員など、間接的に児童の生活を支える職種の人たちが働いている。
さらには、障害の程度が重く通学困難な児童に対し、訪問教師や施設内学級による教育が行われている。
現在、全国に64ヶ所設置されており、入所定員5738人、在所者数3635人、施設従事者数5018人となっている。
肢体不自由児通園施設
肢体不自由児通園施設は、基本的には前述した肢体不自由児施設と同じように医療的ケアや職能訓練などの仕事を行い、それに伴った職員構成になっているが、子供たちを収容し生活させる施設ではなく、主として就学前の通園可能な子供たちを対象に、必要な療育を行う独立した施設となっている。
現在、全国に93ヶ所設置されており、入所定員3650人、在所者数2671人、従事者数1622人となっている。
肢体不自由児療護施設
肢体不自由児療護施設は、医療的ケアを受けるために病院に入院する必要はないが、家庭での養育が困難であるため施設入所が必要な肢体不自由児に対して、生活面での養育、訓練、指導、援助などの仕事を行う。
この施設は、前述した肢体不自由児施設とは異なり、医療面のケアよりも、生活面での養育、訓練、援助が中心となる。
これらの児童には、保育士、児童指導員、職業指導員などが一人ひとりの障害の程度に応じた養育や、職業訓練の指導などにあたっている。
現在、全国に6ヶ所設置されており、入所定員360人、在所者数237人、施設従事者数200人となっている。
盲児施設
盲児施設は、視力がまったくないか、少し見えても日常生活が困難な児童を入所対象とし、こうした児童を保護するとともに、独立自活に必要な指導、援助を行っている。
主な職務は、児童の介護・介助、生活指導、機能回復訓練、学習・作業訓練が中心である。
保育上、児童指導員、職業指導員らが協力しながらこれらの職務を行っているが、特に児童指導員には点字を読め、子供たちに理解させる能力が必要とされている。
盲児は、その障害による運動機能の制約から身体的発達の不十分な場合があり、心身の発達については特に配慮が必要となる。
現在、全国に12ヶ所設置されており、入所定員309人、在所音数131人、施設従事者数169人となっている。
ろうあ児施設
ろうあ児施設は、聴力がまったくないか、少し聞こえても日常生活が困難な児童を入所の対象とし、これを保護するとともに、独立自活に必要な指導、援助を行っている。
ろうあ児が話せないのは、多くの場合、聴覚機能の障害によるためであるので、視覚機能の活用を図るために映写の設備を備えることが必要とされる。
盲児施設と同様、保育士、児童指導員、職業指導員が、必要な介護・介助、生活訓練、機能訓練などにあたっている。
ろうあ児は、コミュニケーションの障害から疎外感や心理的問題も生じやすく、すこやかな成長発達のために職員らによる十分な配慮が必要である。
現在、全国に14ヶ所設置されており、入所定員447人、在所者数207人、施設従事者数197人となっている。
難聴幼児通園施設
難聴幼児通園施設は、就学前の強度難聴の在宅幼児を対象とし、通園によって聴能訓練や言語機能訓練、生活指導などを行う施設である。
ろうや高度難聴を含む難聴児は、低学年であるほど適切な訓練によって聴能および言語機能回復、さらには全般的発達に効果が期待できる。
これらの指導、訓練、援助をするため、児童指導員、保育士などの職員のほか、聴能訓練担当職員および言語機能訓練担当職員をそれぞれ2人以上おかなければならないとされている。
現在、全国に25ヶ所設置されており、入所定員846人、在所者数727人となっている。
施設従事者数は326人となっている。
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