身体障害者授産施設
身体障害者授産施設は、一般の就労が困難な障害者または生活に困窮する障害者などを入所させ、必要な生活指導、各種の職業訓練により一般の就労が可能となり社会復帰できるようにしたり、また同時に、そこで実際に仕事をして賃金をもらうことができる施設である。
この授産施設は、障害の程度や利用の仕方により次のように分けられる。
身体障害者授産施設
身体障害者で雇用されることの困難な人、または生活に困窮する人などを入所させて、その更生に必要な職業訓練を行ったり、また実際に職業を与えて自活させることを目的としている。
なお、その作業における工賃は原則として「出来高払い」であるが、事情により固定給を併用できるとされている。
この施設の利用の仕方は、その障害者に応じて、施設で生活する入所形式か自宅から通う適所形式のどちらかがとられている。
重度身体障害者授産施設
重度な身体障害のため、ある程度の作業能力はありながら、特別な設備と職員を準備しなければ就業不可能な障害者を入所させ、施設内で自活させることを目的としている。
入所定員は50人以上で、入所期間は各入所者の作業能力などを考慮し、各施設で適宜決定することとなっている。
この施設は、基本的には自宅などからの適所でも利用できるが、障害が重い人を対象としているので、入所して施設で生活しながら働くことのほうが多い。
身体障害者適所授産施設
身体障害者で雇用されることが困難な人、または生活が困窮している人などに対して、その更生に必要な職業訓練、また実際に職業を与えて自活させることを目的としている。
この施設で生活することはできず、利用者はすべて自宅などから通いながら働くことになる。
身体障害者福祉工場
作業能力と労働意欲がありながら、職場の設備の不備、通勤事情などのために一般企業で雇用されることが困難な人を雇用し、職場や生活環境を配慮した工場である。
この工場の特徴は、一般の授産施設にはない各種の社会保険の通用などで労働者として保護され、また能力に応じた賃金が支払われることにある。
また民間企業としての位置づけもされるが、建設にあたっては国や地方公共団体から補助がなされている。
身体障害者小規模適所授産施設
2001年から施行された小規模の適所型授産施設。
地域に密着した小規模な施設で、独自に活動していた小規模作業所が法的に位置づけられた。
社会福祉法人化が条件で、2001年には26施設であったが、2003年には136施設に増加している。
身体障害者授産施設の仕事の内容
職員は、施設長のほかに、医師、職業指導員が各施設共通に配置されている(身体障害者福祉工場を除く)。
まずこのなかで、施設の中心となるのは職業指導員である。
実際の作業の訓練をしたり、障害者の状態に合わせて仕事や新しい作業品目を考えたり、作業の工程を変えたりと、一人ひとりの作業能力を考えながらのきめこまやかな心づかいが要求されている。
また、入所施設で障害者が生活している場合や重い障害を持つ人がいる場合には、生活指導員や寮母も配置されていて、障害者の生活上の手助けを行っている。
このほかに、医療的ケアを行う職員として看護師がおり、施設運営のための職員に事務員、調理員などがおかれている。
身体障害者授産施設の施設数
身体障害者授産施設の状況
| 施設数 | 定員数 (人) | 在所者数 (人) | 従事者数 (人) | |
| 身体障害者授産施設 | 206 (80) | 11,753 (3,679) | 11,273 (3,304) | 4,054 (1,194) |
| 重度身体障害者授産施設 | - (129) | - (8,391) | - (8,123) | - (2,907) |
| 身体障害者通所授産施設 | 296 (277) | 7,889 (7,193) | 7,490 (6,914) | 2,614 (2,396) |
| 身体障害者小規模通所授産施設 | 136 (61) | 2,317 (983) | 2,119 (918) | 588 (245) |
| 身体障害者福祉工場 | 36 (36) | 1,758 (1,758) | 1,295 (1,324) | 501 (395) |
施設は公営のものもあるが、民間の社会福祉法人による運営のほうが全体としては多くなっている。
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