精神障害者のための施設
わが国に約250万人いるとされる精神障害者は、これまでは医療による治療の対象と考えられ、福祉の援助対象としては捉えられてこなかった。
しかし、1987年に精神保健法が制定されてからは、地域中心のケア体制への転換、精神障害者の人権保護の強化などが図られるようになった。
2002年に策定された「障害者基本計画」の「新障害者プラン」では今後10年で72,000人の精神障害者の入院患者の退院・社会復帰をめざすとされており、地域生活の支援、働く場の確保などさまざまな課題がある。
精神障害者生活訓練施設
精神障害者生活訓練施設(援護寮)は、回復しつつある精神障害者に対し、居室その他の設備を一定期間(原則として2年以内。1年以内の延長可)提供して、専門知識を持った職員が日常生活の指導を行いながら、社会復帰の援助を行う施設である。
利用対象は、入院治療の必要はないが、独立して日常生活をするのが困難な人で、共同生活をすることができ、適所授産施設や共同作業所などに通える程度の人とされている。
精神障害者生活訓練施設の仕事の内容
制度上認められている施設の規模は、定員20人程度と比較的小規模で、職員も施設長1人、専任職員3人、嘱託医1人となっている。
この専任職員のうち1人は、精神障害に関して専門知識を持つ精神科ソーシャルワーカーであり、ほかは生活指導員と呼ばれる職員になっている。
これらの職員が、生活の仕方や対人関係、作業訓練についての指導・助言を行っている。
なお、規模の大きな施設には、看護師または保健師、作業療法士、薬剤師なども配置されている場合がある。
精神障害者生活訓練施設の施設数
現在、全国に263ヶ所設置されており、定員5425人、在所者数4024人、施設従事者数1921人となっている。
これらの施設のほとんどは、民間の社会福祉法人や医療法人によって運営されていて、公立公営のものはまだ少ない。
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