児童自立支援施設
児童自立支援施設は、児童福祉法に基づく児童福祉施設の一つで、不良行為をする、またはするおそれのある児童や、保護者による監護が適切でない児童の保護・指導、教育にあたるための施設である。
ここでは、家庭的な小集団のなかで、情緒の安定、生活や学習への積極性、規範意識、職業生活への関心などを高めることにより、社会的自立を図ることを目的としている。
都道府県に設置することが義務づけられており、入所の措置は、都道府県知事の委任を受けた児童相談所長が行う。
入所の対象となるのは、喫煙、飲酒、盗み、恐喝などの不良行為をした児童、またはするおそれがあって、次の(1)〜(3)の状態にある児童である。
また、法律改正により、家庭環境その他の環境上の理由により、生活指導等を要する児童に対象児童が拡大された。
(1)保護者の正当な監督に服さない性癖のある児童、(2)正当な理由もなく家庭に寄りつかない児童、(3)不純な交際をしたり、いかがわしい場所に出入りする児童。
この児童自立支援施設は、矯正指導を行う少年院とは別の施設で、入所対象となる児童は、少年法に定められている14歳未満の触法少年、18歳未満(実際には中学生相当年齢)の虞犯少年にほぼ該当する。
かつて児童自立支援施設は教護院と呼ばれていた。
全国にある教護院の約3分の2では、少数の児童と夫婦である教護と教母が一緒に起居し、それが一つの生活単位を構成する家庭合と呼ばれる伝統的なケアの形態をとっていた。
しかし現在では、職員勤務体制の問題もかかわってこの形態は変化しつつある。
施設の性質上、閉鎖性が強くなりがちであるため、開放化への努力が特に求められている。
児童自立支援施設の仕事の内容
児童自立支援施設は、家庭的な小集団のなかで、情緒の安定を図り、生活や学習への積極性を育み、生活指導への関心を高めることにより、児童の社会的自立を目的としており、それらのケアを職員が担っている。
児童の教護を行う男性職員を児童自立支援専門員(旧教護)といい、保護を行う女性職員を児童生活支援員(旧教母)という。
資格に関しては、児童自立支援専門員は児童養護施設などの児童指導員に準じており、児童生活支援員は保育士に準じている。
仕事は、児童の不良性の除去と社会への適応を目的とした生活指導、学習指導、職業指導を行う。
学科指導などの教育も地域の学校でなく施設内で行われるところが、児童養護施設などの場合と異なり、これらの職員とは別に教員がおかれている施設もある。
児童自立支援施設はそのほとんどが公立の施設で、職員のほとんどは公務員である。
採用試験は、各都道府県、市が独自に行っていて、児童指導員、保育士の資格が受験資格になっている場合が多い。
児童自立支援施設の施設数
ほか 2003年10月1日現在、全国に58ヶ所(国公立56ヶ所、私立2ヶ所)設置されており、入所定員4363人、在所者数1714人。
施設従事者数1749人となっている。
国立の養成所は、国立武蔵野学院(男子)および国立きぬ川学院(女子)である。
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