医薬品メーカー、ジェネリック医薬品への対応
国民医療費の約20%は、処方せんを必要とする医薬品です。
2005年度の33兆円から計算すると6.5兆円〜7兆円となります。
医薬品メーカーは、医療機関が処方する薬の開発と製造を行っています。
医薬品メーカーは、世界的にもM&Aや合併により経営効率向上と大型化が進行しています。
山之内製薬と藤沢薬品が合併しアステラス製薬になったことは記憶に新しいことと思います。
医療費に対する医薬品費の占める割合が増加している現在、各国で医薬品費を抑制しようとする動きがあります。
この世界的な流れが医薬品メーカーの経営効率の向上につながっています。
その1つの例が、ジェネリック医薬品の台頭です。
とくにアメリ力では、民間保険会社が実質的に医薬品選択の権限をもっているため、特許切れの品物はほぼすべてジェネリック医薬品に移行されます。
医薬品メーカーの課題は、この先発医薬品の特許切れによる売上減少と、新薬開発費の高騰です。
一説には、新薬開発には、1,000億円と15年の歳月が必要ともいわれています。
さらに、副作用などで発売中止や売上げが大幅に減少する薬もあります。
もし、画期的にすばらしい先発医薬品を開発することができれば、医薬品メーカーは大きな利益が得られます。
医薬品の開発はハイリスク、ハイリターンなのです。
さて、医薬品メーカーについて日本と世界で比べてみましょう。
日本と世界の医薬品メーカー
日本の医薬品メーカーの2007年連続決算
| 会社名 | 売上高 | 経営利益 | 純利益 |
| 武田製品工業 | 1,390 | 585 | 380 |
| アステラス製薬 | 837 | 165 | 92 |
| 第一三共 | 968 | 260 | 152 |
| エーザイ | 720 | 115 | 75 |
| 中外製薬 | 332 | 53 | 31 |
世界の医薬品メーカーの2005年医薬品売上
| 会社名 | 売上高(単位:百万ドル) | 売上高(単位:10億円) |
| ファイザー | 44,284 | 4,871 |
| サノフィ・アベンティス | 32,350 | 3,559 | <
| グラウン・スミスクライン | 32,112 | 3,532 |
| ノバルティス | 24,956 | 2,745 |
| アストラゼネカ | 23,303 | 2563 |
出典:ユートブレーン
日本のメーカーの上位5社は、07年の連結決算では表に示すように、武田薬品工業の売上高1兆3,900億円を筆頭に、アステラス製薬、第一三共、エーザイ、中外製薬の順になっています。
経常利益は、武田薬品工業が5,850億円で、全体の約40%と驚異的な経常利益率となっています。
国際競争の中で
日本の医薬品メーカーも、05年の売上げで世界的に上の表のように上位5位以内には1社もありません。
1位武田薬品工業でも15位です。
ちなみに、世界の医薬品メーカーの05年の売上上位5社は、ファイザーが44,284百万ドルをはじめとして、サノフィ・アベンティス、グラクソ・スミスクライン、ノバルティス、アストラゼネカの順となっています。
5位のアストラゼネカですら、武田薬品工業の約2倍の売上げです。
これから日本の医薬品業界の課題は、新薬のスピード承認と、他国で承認された薬の国内使用、つまり国際競争です。
そこで、製薬メーカー各社は、世界戦略を進め、世界での売上げ向上に努力しています。
たとえば、07年決算の武田薬品工業の売上げの世界比率は約40%となっています。
これから先発医薬品メーカーは、世界との厳しい競争が続くのです。
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