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寮母・寮夫(介助職員)の職場の種類
社会福祉施設で働く寮母・寮夫の数は、現在で5万3001人となっている。
そのうちの80%以上にあたる寮母・寮夫が老人福祉施設で働いている。
また全体の20%弱にあたる約1万人が身体障害者更生援護施設で、ついで約2700人が救護施設で働き、残りの約7000人はそのほかの社会福祉施設で働いている。
寮母・寮夫が働く施設で最も多い老人福祉施設には、利用する高齢者の心身の状態や利用形態などに応じて、介護老人福祉施設、養護老人ホーム、軽費老人ホーム(A型、B型、ケアハウス)、老人短期入所施設、また適所利用施設である老人デイサービスセンター、老人福祉センターがある。
これらの老人福祉施設のなかでも最も多いのは、寝たきりや痴呆症など介助が必要とされる老人が入所している介護老人福祉施設で、施設の職員数の半分以上を寮母・寮夫が占めている。
したがって求人に関しては、やはり介護老人福祉施設の募集が特に目立ち、そのほかでは老人デイサービスセンター、老人福祉センターの求人が若干ある程度である。
また、身体障害者療護施設や救護施設の求人は、それほど多くないのが現状である。
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寮母・寮夫(介助職員)の仕事の内容
寮母・寮夫(介護職員)は、老人福祉施設や身体障害者療護施設などで生活する高齢者や心身に障害のある人たちが、安心して生活を送れるように、生活全般について世話する仕事をしている。
なかでも特に、介護に関する援助が中心となる。
寮母・寮夫という呼び名は、厚生労働省の決めた職員の設置基準に基づく職名である。
最近では、寮母職の専門性を表わす呼び名として「ケアワーカー」「介護職員」などの名称を使うこともある。
なお、寮母・寮夫は実に多くの社会福祉施設で働いているため、各施設ごとの役割を細かく述べることはむずかしい。
したがって、ここでは特に職員の占める割合の高い、介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)など老人ホームの寮母・寮夫の仕事についてくわしく解説していく。
老人ホームの寮母の仕事は、入所者の身のまわりの介助で1日が過ぎていく。
朝の起床後の身のまわりの世話から始まり、清掃、トイレなどの介助、食事の介助、入浴の介助、衣服着脱介助、歩行介助などが続いていく。
そのほかに、身体状況などケース記録の記入などがある。
また、老人ホームの場合は、入所者が健康なお年寄りばかりとはかぎらない。
体の自由がきかなくなった人や、痴呆症の人、寝たきりの人などさまざまな人がいる。
これらすべての人に安らかに生活をしてもらうために、職務はしばしば日常の生活援助の枠を超えることがある。
入所者のストレスを解消したり、精神的苦痛を軽減するため、レクリエーションなどのあらゆる行事やクラブ活動を計画・実行したりするのはもちろん、グループで買物や芝居の観賞に行ったり、さらには個人の旅行の同行までがその職務に含まれている。
身体の不自由な人たちが参加しやすいプログラムを立案したり、入所者とともに参加したりすることによって、入所者一人ひとりの活動を援助していくことも大切な仕事である。
なおかつ、寮母・寮夫は入所者に関する情報、つまり入所者の欲求や体の調子を最もキャッチしやすい位置にいるため、援助チームの中心として重要な役割を果たすことになる。
生活指導員やほかの寮母・寮夫と情報交換をしたり、家族と協力しながら援助していくことが求められている。
また、実習生やボランティアの指導などを行い、施設を広く一般の人に理解してもらうための活動をすることもある。
このように、こなさなければならない仕事が広範囲にわたり多忙な寮母・寮夫だが、老人ホームの中心的な職種であり、そのため入所者の信頼も高い。
老人ホームの寮母・寮夫は、いわば人生の先輩と一緒に生活することになるのだから学ぶこともたくさんある。
「寝たきりで家族と離れて施設にきた人が、楽しく生活している姿を見てこの仕事をしていてよかったと思った」と語る寮母が多いのも、この仕事の魅力の一端を表している。
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寮母・寮夫(介助職員)の仕事に就くには
寮母・寮夫になるには、現在のところ特別な資格要件はない。
また、大学・短大・専門学校卒業などの学歴も必ずしも必要とされず、健康で熱意がある人ならだれでもこの仕事につくことができる。
しかし最近では、老人や身体障害者を介護するという仕事内容により、かなりの専門的知識が要求されることから、資格要件を整備する必要が打ち出され、1988年から介護福祉士の制度が発足した。
現在では、介護福祉士=寮母・寮夫というイメージも定着してきており、福祉人材センターなどでの求人票の資格の欄には「介護福祉士資格があれば望ましい」と書かれていることが多くなっている。
反対に、寮母職の実務に3年以上従事すれば国家試験を受験できるという規定があるので、実際に寮母・寮夫として経験を積んだのちに、資格を取得するというケースもある。
現在、社会福祉施設で働く介護福祉士は、1万5342人となっている。
また、もともとは女性の独占的な仕事であった寮母職も、今では男性の進出も増加しはじめており、施設によっては2〜3人くらいの寮父がいるところも珍しくなくなってきている。
なんといっても寮母職は、数ある福祉職のメインの1つである。
そのため人気が高く、就職倍率が数十倍になることも珍しくない。
福祉系の学校を卒業して介護福祉士の資格を持っているからと、安易な気持ちで就職試験に望んだのでは、採用はむずかしいかもしれない。
実際、就職に際しては、福祉系の学校で人形などを用いての実習の経験しかなく、社会のことについて何もわからない新卒の介護福祉士よりも、知識や技術がまったくなくても人生経験を多く積んできて健康で気持ちの優しい人のほうがいい、とされる場合もある。
したがって、この仕事は自分自身の適性や熱意などをじっくり客観的にみきわめ、施設への事前訪問やボランティア・サークルでの活動などをとおして、施設のことをよく理解したうえで、「自分はこのような介護をしたい」と目的意識を持った就職活動をすることが大切である。
また、施設に採用され仕事についてからの学習は、実際の介護経験で勉強するのはもちろんだが、職場の内外で研修や勉強の機会が設けられているところもある。
介護福祉士の資格がない人は、こうした場を活用しながら3年の実務を経験し、介護福祉士の国家試験に臨むといいだろう。
介護福祉士の資格を取得すれば、給与など待遇面で優遇する施設が多くなっている。
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