病院の組織
経営体としての組織と治療集団としての組織
病院の組織は、病院運営の組織と治療を行うときの組織で変わります。
病院全体の組織を単純化すると下のようになります(民間病院である医療法人の例)。

ここでは、院長の上に理事会があります。
この理事会は、株式会社でいう取締役会にあたります。
また、理事会には株式会社でいう会長的な存在として理事長も存在します。
この理事会の組織は、主に病院の経営上の組織となります。
下は診療上の組織です。

診療は、患者の治療や救命が中心に行われ、医師の指示により診療がスタートし、看護師やコメディカルが医師の指示を基に治療や検査を開始します。
実は、経営上の組織は、資格別に分かれていますが、治療のときには、組織を横断してやりとりが行われるため病院職員も錯覚を起こしやすいのです。
さて、2つの組織図を見ると、病院はどちらの組織が優先されるのかわからなくなるかもしれません。
ただ、医療機関や医療従事者には、患者を救い健康体にしようという世界共通の理念があります。
一方で、病院運営の組織と医療従事者の間で利害が一致しないこともあります。
病院は経営活動を行い、医療機関として存続していかなければなりません。
これに対し病院の従業員である医師をはじめ医療従事者は、ときには必ずしも病院の利益につながらない治療が必要な場合もあり、病院の経営活動と利害が相反することもあります。
それは、病院の経営方針以前の問題として、教育課程や国家資格を取得することにより、その職種(国家資格)の理念を遵守するという倫理的な義務感からくるものです。
いまの日本の医療現場は、治療が優先され、医療従事者個々の裁量に任されているため、のびのびと治療ができるのです。
これが病院なのです。
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