大学医学部研修制度の長所と短所
研修医とは文字どおり医師免許を取得したばかりの新米医師を指し、通常2、3年の期間、指導医のもとで医療行為の研修を積みます。
この研修医のあり方は2004年の臨床研修制度の必修化で、大きく変わりました。
法的に臨床研修指定病院で研修を修了することが義務化されたのです。
この結果、卒業直後の医師が大学病院の医局に直接入らなくなり、大学病院から研修医が激減しました。
04年以前は、学生時代にすでに進みたい専門科が決まっていた場合、卒業と同時にその専用の医局に入ることができました。
その新人医師は、研修医であると同時に医局員として大学病院やその関連病院で研修していたわけです。
この04年以前の研修制度のメリットは、研修医の立場からは卒業後早い段階から専門技術を身につけることが可能となり、また医局への入局年次も早いため、医局内でのポストも早い時点で獲得できることが可能でした。
また医局としても、毎年若い医師が労働として入ってくるので、大学病院での病棟業務や雑用、または関連病院に派遣することが可能であり、そのため両者にメリットがありました。
一方でこのシステムのデメリットとしては、早い時期から専門性を追求するあまり、いわゆるプライマリーケアといわれる医師として患者を総合的に診る能力に欠けてしまう欠点がありました。
そのような反省から04年に臨床研修が必修化され、内科、外科、救急、小児科、産婦人科、精神科、地域保健・医療といったプライマリーケアに関してはすべての新人医師が研修を受けることが制度化されました。
臨床研修制度の流れ
| 1968 | インターン制度廃止。臨床研修制度発足 |
| 1980〜93 | 同研修制度への見直し(ローテート方式、総合診療方式の導入、病院群による研修病院の指定など) |
| 1994 | 臨床研修の努力規定から義務化への動き |
| 2000 | 医師法の改定 − 臨床研修が必修となる |
| 2004 | 新臨床研修制度がスタート |
| 2005 | 最高裁の判決 − 研修医は労働基準法に定める労働者にあたる(これにより、研修医に対する最低賃金の保障など待遇の改善が行われるようになる) |
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