循環器系診療科
循環器内科で担当する病気
循環器系診療科とは、内科系は循環器内科、外科系は心臓血管外科、心臓外科、胸部外科などとして標榜されています。
循環器は血液の循環に関連する働きをする臓器であり、心臓と血管のことです。
身近なものでは高血圧などが循環器の病気です。
循環器内科は心臓と血管の内科であるため、心臓内科や心臓血管内科と標榜する場合もあります。
循環器内科は大まかに不整脈、肺循環疾患、心不全、虚血・血管疾患の4つに分かれることが多く、循環器の専門病院である国立循環器病センターでも心臓血管内科をこの4グループに分けています。
循環器内科ではX線検査、心電図検査、超音波検査や血液横査などにより診断を確定し治療を行います。
近年、循環器内科における診断治療技術の進歩は著しく、急性心筋梗塞など緊急性の高い虚血性心疾患領域や不整脈分野においてその傾向が顕著です。
とくに心臓カテーテルを使った診断・治療が急速に進歩しており、経皮的冠状動脈インターベンション(PCl)として広く普及しています。
PClの例として、経皮的冠状動脈形成術(PTCA)といわれる急性心筋梗塞の治療法があります。
PTCAは、バルーンカテーテルとよばれる風船(バルーン)がついたカテーテルを冠状動脈内に進入させ、動脈硬化などで狭くなった部位でふくらますことにより血管を広げ、血流をよくする治療法です。
この医療技術により狭心症や心筋梗塞に対して、患者の身体に負担の少ない治療が行うことができるようになりました。
最近では、再度血管が狭くなってしまうことがないように、薬剤溶出ステントとよばれる薬剤がコーティングされたメッシュ状の金属製の筒のようなものを、血管の狭くなった部位で広げると同時に留置します。
これにより再狭窄のリスクは少なくなっています。
循環器外科が担当する病気
心臓血管外科は、心臓や動脈などの血管の病気に対する手術を行います。
心臓血管外科で扱う主な病気としては、先天性心疾患、虚血性心疾患、弁膜症、大動脈疾患などがあります。
先天性心疾患は、生まれながらにして心臓に奇形がある病気です。
多くの場合、手術をしないと心不全などになってしまうため、小児科などと協力しながら治療方針を決めていきます。
また心臓血管外科では、内科的治療が難しい心筋梗塞など虚血性心疾患に対する冠状動脈バイパス手術も行います。
弁膜症とは、心臓を構成する4つの弁に異常がある病気ですが、弁が狭くなる、あるいは閉まりにくくなった病気です。
心臓血管外科では、弁膜症に対して生体弁や機械弁を用いて形成術も行います。
さらに大動脈疾患では、大動脈に大動脈癌ができることや大動脈が裂けて大動脈解離という状態になることがあります。
心臓血管外科では人工血管などを用いて大動脈疾患の手術も行います。
循環器の疾患の多くは生命にかかわる緊急度の高い病気が多く、患者は救急車で来院して入院することも少なくありません。
急性心筋梗塞などの循環器疾患の患者は、CCU(Coronary Care Unit)とよばれる冠状動脈疾患管理室(循環器の集中治療室)に運ばれます。
ここでは循環器の医師により高密度の治療と管理が行われます。
また急性心筋梗塞などは治療開始までの間に急変することがあるため、救急車内に循環器の医師が同乗し救急蘇生用具を搭載したモービルCCU(Mobile CoronaryCare Unit)などで搬送車の急変時にも対応することもあります。
近年では、循環器系診療科医師の努力と診断治療技術の進歩によりも かつては救命できなかった多くの患者が助かるようになっています。
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