国民皆保険−アメリカとの比較
日本の医療の特徴というと世界各国の医療政策研究者の間で出る言葉が、国民皆保険です。
日本の国籍をもち日本に住む限りは、何らかの公的な医療保険に属します。
たとえば、会社員であれば会社の健康保険組合などの被用者保険、自営業者などであれば、市区町村などの国民健康保険といった形です。
また、職や収入がない人であれば、生活保護により医療費もカバーされます。
このことは日本ではあたり前であるために、有り難味を感じません。
たとえばアメリカでは、国民が医療保険に加入するかどうかも自己責任です。
そのため、医療保険に加入しないという選択もできるため、無保険者の増加が社会問題となっています(いま全国民の約2割といわれる)。
さらに、この無保険者の問題は、無保険者が医療機関に事故や重篤な病気で治療を受けると、医療費により自己破産するという事態にもなっています。
アメリカの保険事情は、公的な医療保険は、高齢者向けのメディケアと低所得者向けのメディケイドの2種類であり、残りは、企業が支払ってくれる民間の医療保険や個人が加入する民間の医療保険となります。
このアメリカの医療保険は、市場原理に委ねられているため、よい面と悪い面もあります。
よい面は、柔軟に新しい医療技術がどんどんカバーされていくことです。
悪い面として、保険によって、医療のアクセスやカバーされる医療技術に差があります。
簡単に説明すると、高額な医療保険には柔軟性があるが、安価な医療保険は、診療に制限があり最低限の医療しか受けられないことも珍しくありません。
ある映画シーンのような、交通事故で気を失って救急車で医療機関に運ばれたのに、保険会社から救急車に乗る前に許可を取らなかったことを怒られるなんていうことも現実の問題なのです。
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