福祉の仕事をほかの職業と比べてみると…、
21世紀の「高齢社会」を迎えた日本の社会福祉の現状は、いったい、どのような状況なのだろうか。
厚生労働省の最新調査では、2003年10月1日、日本の社会福祉施設の数は8万6352ヶ所で、在所者数は293万8316人。
常勤換算した従事者数では69万9076人だが、その約8割を占めるのが前述の社会福祉施設に勤める人たちである。
残りの2割は、公務員として福祉事務所や児童相談所などに勤務する職員や、全国・都道府県・市町村の社会福祉協議会など民間福祉団体の職員、それにホームヘルパーなど。
そのうち、社会福祉施設の職員を施設の経営主体別にみると、公営が約4割、私営が約6割で、その雇用形態は専任の職員が約8割。
常勤でないとできにくい仕事なのである。
そこでこれからの福祉の分野では、どのような人材が求められるのか。
福祉は人を相手にするサービスだから、その分野の専門知識、高度な技術を持つだけでなく、温かみのある人間性と倫理観が必要とされる。
もちろん高い人権意識も必要だ。
かつて社会福祉の仕事は、看護婦や保母といった言葉が示したように、女性の職場と考えられていた。
しかし、今の福祉の現場では、男女の区別なく幅広い人材が求められている。
ちなみに、看護婦、保母は「看護師」「保育士」と名称が変更され、男女の区別なく使われている。
社会福祉の仕事は、一人ひとりの成長と発達、自立を援助し、そのことを通じて自分自身の成長と高い満足を実感できる仕事である。
仕事は、高齢者、障害者、児童など各種社会福祉施設での介護やリハビリ訓練、生活指導から、ショートステイ、デイサービス、ホームヘルプサービスなどのような在宅介護活動まで、福祉サービスを必要とする人の精神的、身体的、また家庭環境などによって幅広い活動がある。
現在、ちょっと大きな書店にいけば、「社会福祉コーナー」が常設で設けられているほど、この分野は多くの人から注目されている。
ある取材で出会ったスチュワーデスは、飛行機を利用する障害を持ったお客様に応対することで、福祉に興味がでてきたと語っていた。
このように、自分の現在の仕事場での身近な経験、街を歩く障害者との触れ合いなどから、社会福祉に興味を持つ人が多いようである。
世間一般の人は、福祉の仕事を目指す人は「きっと気持ちのやさしい人なのだろう」と感じていることだろう。
しかし、「やさしさ」というだけでは、この仕事は務まらないのが現実だ。
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