介護保険制度が転機に
高齢者介護をめぐる日本の状況は、2004年12月で、要介護認定者は406.5万人で、これが第1号被保険者(65歳以上の高齢者)に対する割合は16.3%となっている。
厚生労働省では、もともと2004年度の要介護の高齢者は300万人と推定してきたわけで、つまり予想以上のスピードで高齢化が進行しているということ。
さらに、「老老介護」と呼ばれるように、在宅介護をしている介護者の高齢化も深刻な問題となっている。
こうした状況を踏まえて、介護の負担をより公的なものに移行しようとして2000年4月からスタートしたのが介護保険制度だ。
この制度は、40歳以上の全国民から徴収する保険料や税金を財源に、寝たきりの高齢者らに、自治体が、在宅または施設における介護サービスをするものである。
介護対象は原則として65歳以上の人で、40歳以上65歳未満の人は老化に伴う要介護状態だけが給付の対象となる。
希望者は運営主体である市町村と東京23区の「介護認定審査会」に申請して要介護の認定を受けることになる。
また、公的介護保険制度では、高齢者のための「ケアプラン」を作成するサービスがあるのも特徴の1つ。
「介護支援専門員(ケアマネジャー)」と呼ばれる人たちが、本人や家族の意向を尊重しながら、複数のサービス提供機関と連絡・調整をとってプランを提示することになっている。
また、施設でも、質のよいケアを提供するためにケアマネジャーが必ず置かれ、プランを立ててケアを行うことになる。
ケアマネジャーは、制度スタートの2000年までに全国で最低でも約4万人が必要とされていたが、03年4月時点で約3万4634人が配置されている。
その養成は都道府県による6日間の「実務研修」で行われている。
この研修を受講するには、都道府県が実施する「受講資格試験」に合格しなければならない。
この資格は、医療・福祉関係資格・経験がないと取得できないので、これから介護職に就く人には将来目指す資格となる。
このケアマネジャーの役割が多くの人に認知され、資格取得のためのルートも確立されてくれば、福祉の有望な仕事としてとらえられるだろう。
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